いろいろな(被嚢動物以外の)研究材料II (甲殻類)
名前がついている生物の中で種数最大のグループは節足動物で、そのほとんどは昆虫です。海にもウミユスリカやウミアメンボなどの昆虫が知られてはいますが、あまり種類は多くありません。そのかわり、同じ節足動物の甲殻類が海では繁栄しています。そのせいか、甲殻類が研究材料になってしまったケースがいくつかあります。
ホヤノシラミの仲間 Loboixys ryukyuensis
ホヤに寄生するカイアシ類の仲間です。寄生に特化した面白い形の種がたくさん知られています。単体性のホヤでは、寄生部位によって異なる種が寄生していることもあるので、ホヤの種数よりも寄生性カイアシ類のほうが種数が多いかも知れません。
ウミクワガタの雄成体は一見クワガタムシにも見えますが、フナムシやダンゴムシに近縁な小さな甲殻類です。幼生は魚の血を吸うので、魚にとっては「蚊」のような動物なのかも知れません。もともとは田中克彦博士(現JAMSTEC)が研究している動物ですが、彼の協力を得て、我々の研究室で博士を取得した太田君を中心に種分類や生態を研究しています。
to be continued...................